学科紹介 主任教授メッセージ

化学科への招待

慶應義塾大学 化学科主任教授

化学は、数学や物理学、生物学と並んで自然科学の基幹学問であり、これらは立派に成長した4本の大樹にたとえられるでしょう。4本の幹から枝葉が生い茂りそれらが重なりあって、物質科学や生命科学などの融合学問が誕生し、これらの枝にも実が着きはじめました。大切なことはその栄養源は4本の幹から供給されていることです。枝葉やおいしい果実にだけ注目し、肝心の幹がしっかりしないようでは困ります。学部学生のときには、枝葉や果実よりは幹(基礎=化学)の勉強をするほうが後々のためであることは理の当然でしょう。大学院生になって新しい枝を十分に伸ばすことができるように、将来大きな果実となるように,学部学生時代には思いっきり基礎の勉強をすることをお奨めいたします。

このホームページで紹介するように化学科では基礎から応用まで、実にさまざまな先駆的研究が展開されています。そして、勉強(講義)の方に目をむけると、基礎化学の全分野(物理化学、有機化学、無機化学、高分子化学、天然物化学)について実にバランスよく充実した講義科目が用意されています。化学科での教育や研究が、まず化学の基礎を固めることを重点的に行い、応用は学生諸君がそれぞれの興味に応じて自ら展開することを期待しています。そうすればどんな方向、どんな分野への応用も自由自在であることはおわかり頂けると思います。世界をリードする独創的な新技術を創成するのは専門的な基礎知識に他ならないと考えています。

慶應義塾大学 化学科主任教授

さて、化学科では1学年の学生数約40名に対して、約20名の教員が教育にあたっています。理工学部で最もきめ細やかな少人数教育が行われております。お互いに顔と名前を覚えてこそ楽しい人間関係ができて、化学科内には和気あいあいの雰囲気に溢れています。4年生の卒業研究の多くはそのままそれぞれの分野の専門学会で発表できるような最先端の内容をもち、いつも内外から高い評価を受けています。化学科は設置後30年が経過しましたが,理工学部の中ではフレッシュな学科で、本年までの1000名を越える卒業生は民間企業や教育研究機関などの社会の第一線で大活躍をしています。このうち相当数の卒業生が現在、大学や付置研究所の教員(約50名)や国立研究機関の研究員(約10名)として世界をリードする活躍をしています。

このホームページはこれから大学で化学を学ぼうとする若い高校生から塾内外の大学生、社会人を対象としたものです。化学科の見学を希望される方は気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。また、本塾理工学部学門3の諸君は、是非とも化学科の一員となることを考えてみて下さい。みなさんの新しい若いエネルギーとアイディアを迎えることにより、化学科は盤石な大地に根付いた壮大な大樹として今後もますます成長していくことでしょう。

慶應義塾大学 化学科主任教授 垣内 史敏